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焚火鉈 粟

¥13,200 (税込)

新潟の二百名山、粟ケ岳から名付けられた両刃鉈。小さな薪割り、枝打ちなどの作業に適したモデルです。刃先が厚く、ずっしりと重みがあるので振り下ろすだけで鋭い切れ味を体感できます。火造り鍛造の鋼付き構造のため、刃の研ぎ直しや刃付けなどのメンテナンスが容易にでき、手入れしながら長く使えます。北関東で育った硬い樫を用いた柄は、長めに設計され、両手で持つことも。専用革ケースつき。

商品コード: 該当なし

使いやすさを追求した焚き火鉈

文・猪野正哉 写真・山本智

 焚き火を生業にしはじめたころは、ビジュアルが良い海外製の手斧を使っていた。割れることは割れるが力任せになってしまい、すぐに疲れていた。そんなとき実家の物置からサビだらけの鉈が出てきた。おもむろに素振りをしてみたら、ストレスなく振りぬけた。「これは使えるぞ」と試すと、手斧より力を入れずともスパッと割れてくれた。田舎育ちとあって日本伝統の農具や工具に囲まれて育ったが、どこかそういう道具を敬遠し、野暮ったいデザインが好きになれずにいた。しかし鉈との出会いで“手書きからキーボードで打ち込む”くらい便利になった。

 そもそも手斧は腕力があってこそ威力を発揮するので私には合っていない。それ以来鉈を使い続けていたが、祖父の代からなのでさすがにくたびれてしまった。そんなとき「TEPPA」を知る。焚き火台や火バサミなどは毎年多くのメーカーが出すが、鉈を新作で出すところは見たことがない。それも金属加工で世界的に有名な新潟・三条となれば、その時点でお墨付きだ。さっそく「守門」を手に入れ、薪を割ってみると突起した握り部分と刃の重みで遠心力が生まれ、いままで以上に気持ちよく割れる。本来は長い年月、山仕事でも使われてきたものを職人が敢えて焚き火で使うために効率的な形へと進化させた逸品だ。

守門|重みを生かして薪を割る

手斧は刃先が刃末から刃元にかけて湾曲しているのに対して、鉈はフラットになっている。薪と刃の接地面が多いことで、しっかりと薪に食い込んで途中で外れることがない。守門の主は薪割りになる。バトニングはもちろん、そのまま薪を割るときは、まず刃先をトンっとくい込ませる。鉈と薪が一体になったら、振り上げて数回、土台に叩きつければ割れてくれる。木目に沿って刃を入れることも大事なポイントだ。

粟|なんでもこなす万能両刃鉈

細い薪割りから枝打ち、木工作業までできるマルチなモデル。刃先が長いことでバトニングがしやすい。フルタングのナイフのように刃元と柄の部分に押しつけるのではなく、刃の中心と薪の中心を合わせて打ち込むようにすると力がいちばん伝わってくれる。枝の先端を尖らせて杭のように打ち込むランタンスタンドなどをつくるときは、刃は寝かせるのではなく垂直に動かして、枝の方を斜めにすると削りやすい。

弥彦|手のように使えるユニークな鉈

勢い余って刃先を土台にぶつけてしまうことがある。簡単には欠けたりしないが、刃にはダメージが蓄積してしまう。それを防ぐために刃の先に突起があり、刃先を守る。それだけではなく、落ちている枝や薪を熊手のように搔き集められる。いちいち置いたり持ったりする作業は地味にストレスが溜まるので、先人たちの知恵には驚かされるばかりだ。安全性と機能性が考えられたユニークな一本。

角田|細かい作業に向くシャープな片刃

TEPPAのなかで切れ味は群を抜く。他ももちろん切れるが、刃の重さも関わってくるハードな作業用になっている。このタイプは、「切る」「削る」がメインなので鋭さを追求した作りだ。そうなると焚き付けに必要なフェザースティック作りにはもってこい。一般的にはナイフで行うが両刃のため、慣れるまでは難しい。片刃だとカンナのように木材との接地面が固定されるので、初心者でもキレイなフェザーができる。

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